ぼくの勤務先には、IT資格の取得に積極的な若手社員が多く、喜ばしく感じている。春の情報処理技術者試験では、20歳ほど離れた若手と同じ試験を受ける羽目になってしまった。そんなこともあって、ぼく自身、若いうちに取らなかったことを後悔している。彼らの積極性には好感しかない。

「勉強に夢中になって本業がおろそかになるのでは?」といった心配もまったくない。彼らほど能力があれば、少し勉強するだけで充分合格できるだろう。万一、本業がおろそかになったとしても、叱ればよいだけだ。それができない上司だけが無用の心配をするのだろう。

「仕事ができれば資格なんかいらない」という意見をたまに目にする。だが、仕事ができる人は、業務にかかわる資格なら片手間で取れるはずだ。資格を取って何の損があるのか、ぼくにはさっぱり理解できない。「こんな資格、取らなければよかった」と後悔する人がまれにいるのかもしれないが、そんな人は、せっかくの資格を生かせなかった、取得後の行動をこそ反省するべきではないのか。